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北海道発、本物のコスメを届けたい 株式会社マナイ化粧品が挑む、地域とともに育てるものづくり
株式会社マナイ化粧品は、素材も製造も北海道にこだわった“真の北海道コスメ”を届けたいという想いから誕生。豊かな自然と土地の恵みを活かしたマナイ化粧品のコスメは、北海道外の人々に愛されている。
「北海道産」にふさわしいものづくりとは
渋井麻妃江代表取締役は、以前北海道内の顧客に向けた化粧品の卸営業を行っていた。その中で、道外製造や道外の素材を使用した製品が多い中でも、北海道の自然や素材の魅力を活かした化粧品へのニーズが高いことを実感。
「北海道らしさをもっと肌で感じられる製品を届けたい」という想いから、北海道産の原料を使用し、北海道で製造するコスメブランドの立ち上げを決意した。
日高・新冠町から生まれた「へちま」の力
マナイ化粧品の主要な原料の一つに、「へちま」がある。原料となるへちまは、北海道新冠町の農家と提携して栽培されており、栽培から加工、製品化に至るまで、渋井代表と社員が、新冠町へ直接足を運び携わっている。また、新冠町は渋井代表の祖父母の出身地でもあり、日高山脈の良質な水と土壌がへちま栽培に適していることから栽培地に選ばれた。
「最初は失敗ばかりだったけど、去年はようやく大豊作でした。昨年春に閉校した朝日小学校と提携して、保管を行い、地元の方々の協力のもと、栽培を行いました」と、まさに新冠町とともに育った素材と言える。
へちまは、実だけでなく葉や茎まで活用でき、CO₂削減効果もあるサステナブルな植物。農業とコスメの垣根を超えた、地域資源の活用が進んでいる。


へちま栽培の様子
北海道の恵みをその手に。おすすめは「ルッファボタニカルハンドクリーム」
同社の一押し製品は「ルッファボタニカルハンドクリーム」である。新冠町の引退馬の牧場「ノーザンレイク」とコラボ展開しているハンドクリームは、新冠町産のへちまエキスを主成分とし、北海道産のハッカやローズマリーの香りを加えた2種類を展開。肌なじみのよい質感と、ナチュラルな香りが特徴である。
また、マナイ化粧品は「北のブランド2024」にも認定されており、新千歳空港のクラフトスタジオやさっぽろ時計台 北のブランドショップ、新冠町のノーザンレイク、節婦町のカフェ「ベンチタイム」などで販売されている。また、公式ECサイトからの購入も可能である。
今後は香りのバリエーションを増やし、販路拡大も予定している。

化粧品を通じた地域振興へ
株式会社マナイ化粧品では、化粧品づくりを通じて地域とのつながりを深めながら、北海道の魅力を発信する活動にも力を入れている。現在は新冠町を拠点とした原料栽培などを行っているが、将来的にはその地での生産体制の充実や、地域資源を活かした新たな取り組みの可能性も模索しているという。
観光資源や宿泊施設がまだ少ない新冠町だからこそ、地域と連携したブランド展開には大きな可能性があり、今後の広がりに期待が高まっている。

店舗情報
株式会社マナイ化粧品
所在地:札幌市豊平区月寒東1条15丁目15-19
連絡先:011-858-3111
ホームページ:https://manai-cosmetics.co.jp/
※本記事サムネイルのヘチマの化粧品シリーズデザインパッケージはリニューアル予定。